· 

プレゼントで『論語』を思い出す

先日、あるコーチが自ら開講しているコーチングのプログラムを私が修了した際、「秦さんのイメージで選んでみました」と、そのコーチから渋くてオシャレな手帳カバーをいただきました(そのコーチは、私をダンディな男性だと思っているのかな? 笑)。また、ある方と30数年ぶりに再会したのですが、そのとき、「たしか、秦さんの印象はこうだったかなぁと思って」と、重厚感のあるボールペンをいただきました(その方は、私を気品のある男性という印象をずっと持ち続けていたのかな? 笑)。

 

この直前に、スーツのオーダーメイド専門店の代表の方から、『装いの影響力』という書籍をもらって、スーツに対する考え方について興味深く読んだばかりでした。

このような流れの中で、洋服だけではなく、持ち物も自分らしさをよりよく魅せていくツールとして意識するようになりました。

外見のことを考えていると、『論語』に、これに関連する章句があったことを思い出しました。

 

質、文に勝てば則ち野。                 (しつ、ぶんにかてば すなわち や)。

文、質に勝てば則ち史。                 (ぶん、しつにかてば すなわち し)。

文質彬彬として、然る後に君子。 (ぶんしつ ひんぴんとして、しかるのちに くんし)。 〔雍也18〕

 《訳》 質(中身)がどれほど立派でも、文(外見)が追い付いていなければ、垢抜けない人間に見える。

     文(外見)がどれほど美しくても、質(中身)がなければ、形式的な人間の感じがする。

     中身も外見も品よくバランスが取れて、はじめて、ひとかどの人物となるのである。

 

これまで、地味ながらも確実にコーチングの力をつけてきたなあと実感しています。また、教員経験をしてきた私には、他のコーチにはない強みや引き出しをもっていると考えています。なので、未来の創造にお役に立つコーチングを、様々なジャンルで多くの方に提供できると思っていますが、コーチングを受けてもらわない限り、なかなか分かっていただけないと感じているところです。

ですから、まずは「この人からコーチングを受けたい」と思われることが大切になってくると考えています。そのきっかけが、外見だと思います。まさに、服装や持ち物は、その最たるものです。

 

私は、「コーチングのお陰でうまくいくようになった」「秦コーチは品格があって頼れる存在」と言われるために、コーチング力をこれからも高めることと合わせて、見た目も服装や持ち物だけではなく、仕草や立ち居振る舞いなど、私が表現しているものすべてに磨きをかけていきたいという思いが強くなりました。

そして、自分を磨くということは、人間としてのあり方や生き方に大きくつながっていくと思います。

 

今回のプレゼントは、この章句を通して、コーチとしての力とプレゼンスのバランス、そして人間としてのあり方を考えさせてくれる機会となりました。