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「知行合一(ちこうごういつ)」

先日、「子育てコーチングセミナー」を行ったことは、以前にお伝えしましたが、そのときに参加された、20代女性のN先生から、昨日メールが届きました。

 

N先生の了解を得て、その一部をご紹介します。

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先日のセミナーで、「言葉・習慣・環境」を学び、この1週間はこの3つの視点を通して、自分自身を見つめることができました。

特に感じたのは、前向きな言葉を選ぼうとするだけで物の見方が前向きになっていったことです。前向きな状態は心地よいし、この状態で子どもたちや同僚と関わるだけで、相手の自然な状態やその人のよさを引き出すことができるようにも感じました。

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私は、N先生がすぐ実践してくれて、とても嬉しくなりました。いいことを聞いたりして知ったとしても、すぐに行動するという人は、意外と多くはありませんが、N先生は実践したのです。しかも、N先生は取り組んで、いい方向に進んでいると感じたとのこと、これはさらに嬉しかったです。

 

その余韻に浸りながら、私は「知行合一(ちこうごういつ)」という言葉を思い出しました。

この言葉は、中国は明の時代、王陽明が唱えた陽明学の中心となる考え方の1つです。

「知」と「行」は、もともと1つで、「知って行わないのは知らないことと同じで、知っている以上は必ず行いにあらわれる」という意味です。また、「知は行の始なり、行は知の成るなり(知ることは行為の始めであり、行為は知ることの完成である)」とも言い表されます。

 

日本では、江戸時代に陽明学者の中江藤樹や幕末の佐藤一斎などが、幕末の志士たちに大きな影響を与え、勝海舟は、「行わないのだから、知らないのも同じだ。何事もすべて知行合一でなければならない(氷川清話)」と述べています。

 

N先生は、まさに「知行合一」でした。これからも、このような姿勢で教育実践を重ねていくと思います。だから、間違いなく、素敵な先生になっていくと私は確信しています。N先生、陰ながら、これからずっと応援していきますね!

 

私は、N先生のような先生方に向けて、自分ができることをもっと伝えていこうという思いが、一層強まりました。